主宰する絵画教室で、小学生の美術館ツアーと芸術鑑賞ワークショップを実施しています。
このレッスンが好評で、外部でもワークショップをするようになりました。
そのほかに、絵が大好きになるレッスンも独自に開発しています。
「自分の中から創造性がわきあがってくるWS」
「本、音楽、コミュニケーションとアートを組み合わせたWS」
「実践の場から企画しフィードバックされる現場発のWS」
「絵が苦手な方も夢中になれるWS」が特徴です。
子どもだけでなく、大人にもおすすめです。
絵画教室をはじめたきっかけ
ユニットでドローイングを描きためていたので、2002年に個展を開きました。
同時に、自作のポストカードを販売する絵はがき屋を始めました。
お店に来るお客様に「こういう絵描いてみたい、教えてないんですか?」
と言われ、それで絵画教室を始めました。
一番最初の生徒さんは個展に来場された方でした。
そのうち小学生が通うようになって、子どものためのワークショップに力を入れ始めました。
ワークショップのバックボーン・・・ロールモデルはB・ムナーリと安野光雅と佐藤忠良の教科書、フランス研修も血肉に
子ども対象のワークショップを企画する際、強く影響を受けたのは、作家であり教育者でもあるブルーノ・ムナーリです。
子どもの心を持ち続けたムナーリは、私の尊敬するロールモデルです。
また、安野光雅と佐藤忠良による小学校の図工教科書『子どもの美術』では、美術に対する姿勢を学びました。
「なぜ美術を学ぶのか、それは自分がどういう人間かわかるようになるため、よりよく生きるため」という言葉は今でも印象に残っています。
もともと私の制作はバウハウスに影響を受けており、J・イッテンの教育手法を多く採り入れています。
2012年のフランス研修で『フランスの公共図書館60のアニマシオン』が出版されたばかりのD・アラミシェルさんと親しくお話しできたことも私の血肉になっています。
また、互いに鑑賞したり意見を発表したり話し合うWSが多いのは、学生時代に歌人で批評家の先生のゼミに所属し歌会形式で作品鑑賞・批評をしていたことが影響しているのかもしれません。
美術館ツアーをはじめたきっかけと芸術鑑賞ワークショップ
「絵が好きな子がくる教室」としてレッスンを進めていたのですが、
夏休み明けに保護者の方から「帰省先の美術館に子どもと行ってきました、実ははじめて行ったんです」と言われました。
それを聞いて私は「そうか、この子は親が連れていったから行けたわけだけど、どんなに絵が好きでも、子どもは大人が連れて行かないと美術館には行けないんだなぁ」と思い、じゃあ教室で美術館ツアーを企画しようと思ったのがきっかけです。
実際にツアーに連れていくと、小学生なので、まず絵のタイトルが漢字なので読めない。
歴史や地理がわからないので作品の背景もわからない。
じゃあ、ただ観ればいいのか、といえば、それはちょっと乱暴なんじゃないかな、と思いました。
それで、子どもでも鑑賞の手がかりになるようなレッスンをしたいなぁと思ったのです。
子どもが興味を持つものを美術とどうつながりをもたせようか、
そう考えるうちに芸術鑑賞ワークショップを実施するようになりました。
深く広い美術へ入るための「扉」になればいいなと思い、企画、実施しています。
おもな実績
主宰する絵画教室にて小学生の美術館ツアー、子どものための芸術鑑賞ワークショップを2006年より始め、これまで50回以上実施
年 | 名称・内容 ※WSはワークショップの略(主催・場所) |
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2023 | 埼玉県さいたま市S小学校 教材制作協力 |
2019 | WS「フィンガーペインティング みんなの手形で大きい木を描こう」実施 詳しくはこちら (「川口グリーンフェスティバル2019」出展・川口市立グリーンセンター・埼玉) |
2017 | WS「鏡に自分の顔を描こう」プレゼンテーション展示 詳しくはこちら (「第7回新鋭作家展」二次審査・川口市立アートギャラリーアトリア・埼玉) |
2013 | 保育士向け講演・WS「ワクワク好奇心を刺激する絵のレッスン」実施 詳しくはこちら (埼玉ヤクルト販売株式会社主催・埼玉ヤクルト販売株式会社別所センター・埼玉) |
2013 | 報告書『子どもたちと拓く読書の世界!―フランスの公共図書館でのアニマシオン・学校でのメディア教育を訪ねて―』共著・発行 詳しくはこちら |
2012 | 「第3回フランス・アニマシオン研修」参加 詳しくはこちら (研修先:パリ市立図書館、レンヌ都市圏図書館シャン・リーブル、マッシー市立図書館ほか、フランス) |
2011 | 芸術鑑賞WS「芸術鑑賞のアニマシオン ~シャガールとオペラ『魔笛』の衣装デザイン~」実施 詳しくはこちら (読書のアニマシオン研究会全国集会主催・明治学院大学・東京) |
2011 | 東京都板橋区立A小学校 研究授業協力 |
2011 | 芸術鑑賞WS「芸術鑑賞のアニマシオン ~シャガールとオペラ『魔笛』の衣装デザイン~」実施 詳しくはこちら (読書のアニマシオン研究会定例会主催・東京) |
2011 | 芸術鑑賞WS「子どものためのシャガール」実施 詳しくはこちら (アトリエ木の日主催・キュポ・ラ川口・埼玉) |
2010 | 「アトリエ木の日のアニマシオン!-‘絵が好きな子がくる教室‘の絵が大好きになる10の方法」展示 (「kawaguchi 39@rt」出展・埼玉) |
2006 | 小学生の美術館ツアー、子どものための芸術鑑賞ワークショップ開始 |
2002~ | アトリエ木の日絵画教室代表・講師 |
これまでに実施したワークショップ
美術館となかよしになる「子どものための芸術鑑賞ワークショップ」
・レオ・レオーニ『スイミー』と同じ技法で絵を描こう 1・2
・シャガール「シャガール作品とオペラ『魔笛』との出会い「夜の女王」の衣装デザインをしよう」
・東山魁夷「石から絵の具が作れるの? 岩絵具づくりの実験」
・いわさきちひろ「ちひろの技法で女の子の髪を描こう」
・ブルーノ・ムナーリ『木をかこう』「針金とビーズで作るクリスマスツリー」本とアートのWS
・ガウディ「グエル公園モザイクとの出会い たまごから生まれたひよこ」
・北斎「≪「冨嶽三十六景≫との出会い ○○の向こうに富士山が見える」
・ルネ・マグリット「シュルレアリスムとの出会い さかさま世界を考えよう」
・宮沢賢治「物語と解釈 本の表紙をデザインしよう」
★以下は、外部ブログサイト「美術館となかよしになる方法」の記事に飛びます★
・フェルメール「コトバとカラダで絵にせまろう」(《真珠の耳飾の少女》を言語と身体で表現する)
・クレー「絵の実験 クレーのように切ったり回したり」
・ゴッホ「点描の発見 点描ってどんなふうに描かれているんだろう?」
・いわさきちひろ「制作現場アトリエの発見 ちひろってどういう人だと思う?」
・ガレ「工芸品との出会い 家族にプレゼントをえらぼう」
・ゴーギャン「色の感覚に鋭くなる 色の魔術師ゴーギャンの色ってどんな色?」
・ピカソ「キュビズムとの出会い きみの≪泣く女≫、ピカソの≪泣く女≫」
・いわさきちひろ「新しい画材パステルとの出会い パステルで自画像を描こう」
・岡本太郎「《太陽の塔》の発見とコラージュとの出会い 太陽の塔をつくろう」
絵が大好きになる「わくわく!好奇心を刺激する」ワークショップ
・鏡に自分の顔を描こう「鏡の中に誰かがいて、逆に見られるとどんな気持ち?」
・小学生とアーティスト・トーク・セッション
・フィンガーペインティング「みんなの手形で大きい木を描こう」1・2
・コーヒー染で物語の地図を描こう
・「講評会」ほかの人が描いた絵のいいところをさがそう!
・「講評会」作家と鑑賞者になってみるロールプレイイング 大人向けのWS
・「加筆」という合作 偶然できる色と形
・「ことばから絵へ 絵から物語へ」イマジネーションの連鎖
・「ことばから絵へ」大人向けのWS
・「太陽禁止令」太陽を描かずに晴れた日を表現しよう!
・「コンポジション」3色でテーマを表現しよう!