アゲハチョウの幼虫を育ててみることにした(4)

アゲハチョウの幼虫を育ててみることにした(3)

続き。

※途中に虫の写真が出てきます。

棒でつついたら、ぴょっと黄色いツノを出した。
敵に襲われると出す臭角というものだそうだ。
アゲちゃん、怒ってるっぽい。
かわいい。

 

ぴょっ。

しばらくすると、すっとしまいこむ。

まだ、こわいので、素手でさわる勇気はなかった。
そこらにある棒で頭を触ると、
かぶっているマスクをちょっと上に脱いで、ぴょっとかたつむりの角みたいに2本出す。
隠していた素顔を見せてきた。
脱ぎかけのガチャピンは、ケロロ軍曹にも似ている。

マスクの下に、ほんとうの目がある。
プンプンおこって下の顔がふくれっ面になってるアゲちゃん。
マスクの表情も、心なしか、険のある顔に見える。
いつもはとっつあんぼうやみたいな童顔のくせに
怒ると、急に年をとったなまずみたいな顔になる。
こいつめ。

 

すぐにこれはなんでもないとわかったようで、
何回かやると、ツノを出さなくなった。
頭がいい。

最初頭をツンツンしてみると、ツノを出した。
次に、横っ腹をツンツンしてみる。またツノを出す。
もう一度、横っ腹をつつく。
もう怖くないとさとったのか、ツノを出さなくなった。
目の前に(黒いところじゃなくて、本当の目)、棒をゆらゆら見せつけてみたが、
反応はなし。慣れたのかもしれないが。
横っ腹を強めに押すも、反応はなし。
頭をぎゅっとしても、反応はなし。
息を強く吹きかけてみても、反応はなし。

なんだよ。やめろよ。もうこわくねーよ。
そんな感じもかわいい。

もう角を出さなくなったので、ツノと同時に臭い匂いを出すらしいのに、かげなかった。

わたしも、ツンツンやりすぎて、
アゲちゃんが嫌気がさして、引っ越しちゃったらどうしようと思ったので、
あまりしつこくはできなかった。

また明日にでも、ちがう手口でやってみよう。
頑張って、素手で触ってみるか。

ところで、脱皮したてと思われるときと比べて、
ずいぶん、緑の色が青味がかってきて、山椒の葉の色に近づいてきた。
肌もだんだんベルベットのような感じに。
食べる量も多い。
ただ、食べているときを目撃したことはない。
いつでも、枝の上に乗っているだけで、もぐもぐしているところは見ていない。
だから、あまり活動的には思えない。

こっちの枝を最初に食べきり、つぎに別の枝に移って、という感じで
あっちこっち食べ散らかすというのよりも、ある意味、食事のマナーが礼儀正しい。
フランス流である。
観察するほうとしては、うむうむ、一日でこれだけ食べおったな、とわかりやすい。

当初は、山椒を守るために、室内で柚子の葉で育てようと思っていたが、
蛹になる前の重要なときに
食べなれない食べ物をやって、ストレスを与えてはいけないんじゃないかなと思った。
なにこれ、うまい~~となってくれればいいけど、
こんなの食べられないわ、と痩せちゃったりしたらかわいそうだ。
このまま、うちの山椒で育てることにした。
山椒も、ちいさいとはいえ、まだ葉っぱはある。
もう数日だ、まあ大丈夫だろう。

最初はラーメン丼のようだと思った頭の模様、
よく見ると、馬蹄の形である。
ラッキーアイテムを頭に巻くとはおしゃれさんである。
クレオパトラのような髪飾りにも、
つながったまゆげのようにもみえる。

アゲハチョウの幼虫を育ててみることにした(3)

続き。https://hinakoharaguchi.com/archives/8940

朝に夕にアゲちゃんの様子を見に行く。
調べると、やはり家で飼うほうが絶対によいとあるから、今日にもいなくなっているのではと思う。

今朝、家人が、自分も見たいどこにいるのかというので、
そのへんにいるんだが慣れてないから見つけられないんだな、と腰を上げる。
ところが、あれ、見つからない。
いつもいるあたりの葉をめくってみる。いない。いよいよか、と思う。
家人が見ぬままいなくなったかと思ったつぎの瞬間、
うむ?! 
これは、5齢だ! でた。緑の葉っぱの上に、見知らぬ緑の虫が乗っている!

わっわっどうしよう!

逃げるわけもないのに、焦る。とにかく写真だ、スマホを取りに戻る。

写真で見たとおりだ、とも思うし、意外に小さい、とも思う。
そうだ、もっと鮮やかな緑色だと思っていたのに、薄くグレーが勝ったモスグリーンで、
虫の緑、モスグリーンとは言いえて妙だと感心する。
さらにいうと肌はツヤツヤせずに乾いたような質感である。
頭でっかちである。

気持ちが落ちてついてきて、じっくり見るに、
やはり写真はサイズについては誤解を与えやすいとあらためて思う。
先入観が入りやすいのか、勝手にこんなふうだろうと思って理解している。
リアル体験のおもしろさはこうした意外な発見にあると思う。
滔々と言うことではないが、目の当たりにすると、実感がある。
色とサイズについて、脱皮したてだからか、今後もこんなものなのか、さらに観察することにする。

昨日は、黒い頭をのぞかせた写真が撮れたので、オコジョみたいだ、ヘビみたいだ、と書こうと思っていたのに、一夜で5齢になった。すっかりキャタピラもできている。

そういえば、キャタピラは工事車両や軍用車の用語だと思っていたが、もともとが、虫という意味の英語だったと知る。
ただ、アゲちゃんを観察するに、あのように、グルグルと回ることで前へ進むキャタピラとは、構造的には似ていないと思う。
アゲちゃんは前後に収縮をして前進するもののように見える。
それとも、あのように、転がり続ける虫もいるのだろうか。

転がり続けるで「A rolling stone gathers no moss.」を思い出した。
そこではたと気づいた。モスってこっちか?
さっき、まさにモスグリーンだと思ったのは、mothのほうだと思ったのだった。
だが、モスグリーンのモスは苔のmossだった。あ、苔の緑か。
虫のモスは峨だっけねとか思いながら、モスラのことなど考えたりしている。

そろそろ家に引き取る準備をせねば。
発見して7日後に5齢ということは、逆算すると3齢程度で発見したことになる。
5齢で数日すごし、蛹になる。
まだチビ助とのんびり構えていたので、急に忙しくなってきた。
大きいペットボトルは飲む予定がないので、安い虫かごを買ってみるか。

 


下、虫の写真注意。

 

 

 

 

 

 

正面から見ると、小動物のような愛くるしさ。
ヘビのようでもある。よくみると獰猛そうな面構えをしている。

 

ついに5齢。あたまがでかい。

わりと小さい。

アゲハチョウの幼虫を育ててみることにした(2)

続き。https://hinakoharaguchi.com/archives/8927

そんなわけで、ひねりつぶさずに、戻すことにした。
もとの山椒の枝の上に切った小枝ごと乗せておいた。
自分でフレッシュな葉のほうに移るだろう、野生のものだ、それぐらいやるだろうと。

ところが、次の日、どうしているか裏庭に見に行くと、いない。
小枝もない。山椒の葉のうらおもてをよく見てみたが、枝もあいつもいない。
動転して、開かないドアを無為に何度もガチャガチャやるように、
おい、お前、どこにいった、と
山椒の木をぶるぶる揺らせば、昨夜の雨粒が落ちてくるのみ。
おーいおーいと呼ぼうにも、名前もなかったから、ただただ右往左往する。

そういえば、と思う。
あの形状は、鳥のフンに擬態しているのだそうだ。
鳥が天敵である。
うちは鳥はさほどこないが、来ないこともない。
見れば、株元に、しおれた小枝が落ちていて、
やはりしおれた葉っぱにダンゴムシがたかっていた。
ああ、やられたんだ、とわたしは意気消沈した。
虫はやられ、小枝だけが残り、これも食物連鎖の輪に入っていく。
飼いたいなら、なぜネットをかけておかなかったか。
やはりここでも露呈した自分の見通しの甘さをはげしく後悔した。

昨日はさほどでもなかったのに、かわいかったのになあという気になってくる。
最後によく見るかと、かがんでみると、
いた。
枝の陰に体を折るようにちぢこまっていた。
おうおう、無事だったか。
お前はよわっちそうだが、足腰が強いのだな。あれほどの強風にも耐えたのか、えらいぞ。
昨夜のは台風だが、さっきのはわたしの起こした風だ。許せよ。

しかし。どうする。
ネットか。
わざわざ買うのは面倒で、代用できるものも思いうかばない。
さっきまで、ネットをかぶせるべきだった、家で引き取るべきだったと
後悔やまずだったのに、
いったん、生きているのがわかるや、
家で飼うには、専用箱なりペットボトルなりを用意し、密閉せぬよう逃げぬよう細工をし、
フレッシュな葉をつけた小枝を水を入れた小瓶に差し入れ、切らさぬようにし、フンを片して、
やってられない。
ここならば、新鮮な葉と空気は彼にとっては山ほどあって、フンは落とし放題、そのうち肥料になる。
よし、やはりここで飼おう。
ただ、途中で鳥にやられたとしても、それはそれとしてあきらめる、
ここまで覚悟を決めた。

ただ、気になったので、天敵について調べてみた。
ううむ、天敵が多いな、お前は。
鳥はもちろん、アリ、クモ、ハチ、カマキリ、トンボ、トカゲ。
さらには蛹に寄生するやつもいる。
そうだ、山椒の近くに南天があって、カマキリの卵が越冬していた。
最近、そこらにちいさいのを何匹か見た。あれもいずれアゲハちゃんの天敵か。

ついでにカマキリについても調べる。
去年、家の白い壁をボルタリングのように落ちては登り、落ちては登っていく
ストイックな様子にほれぼれしたのだが、あれはいったい何を食べておるのか。
いも虫は葉っぱをたべ、アリは果物の腐ったのを運び、
たいていの虫はつねに食べ物を食べるか探すかしているというのに、
彼は、一人孤独に、ひたすら垂直の壁を登っていた。

なんと、カマキリは肉食だという。あろうことか相当大きなやつも食べるらしい。
チョウ、セミ、バッタ、トンボ、スズメバチ、カエル、小鳥。トカゲ、ヘビと書いてある資料もある。
あんなほっそりしているのに大食漢である。
あの武器を振るうためには腕の筋肉も相当であろう。
それで、日々トレーニングしているのか。立派だ。
それともただの好奇心の塊なんだろうか。それで、大物にも果敢にいくのだろうか。
いずれにせよ、さすがにうまれたばかりならアブラムシを捕るようだから、
山椒のまわりをうろうろしてもかまわぬ、とこれも放っておいた。

それで毎日様子を見に行く。名前は日によってアゲちゃんとかアゲハちゃんとか呼ぶ。
最初はちいさくて、たいして動きもしなかったが、
ここ数日、食い荒らされた葉っぱが目立ってきた。
一枝食いつくして、違う枝に移っておるな。
よしよし、食え食え。敵に気をつけてな。

キッチンのシンクにいたころは、前だか後ろだかわからない様子だったが、
今や螺髪のようなのが頭だとわかる。
黒いボツボツのあいだから、目が光っている気がする。
目が合っても気持ち悪いので、ちょっとだけ見ることにする。

天敵が多いわりに、葉っぱの上に堂々と伸びていることが多い。
観察するには都合がいいが、もっと葉の裏に隠れるとかしなくていいのかと思う。
まだ、うれしいことに元気にしておる。

いつまでうちにいるか不明だが、いるまで書くことに決めた。
この間、戦前の高等教育を受けた人の文章を読んでいたせいで、
すっかり文体が爺さんになってしまった。

 


※下に虫の写真注意。

 

 

 

 

 

 

 

アゲハチョウの幼虫を育ててみることにした(1)

裏庭の半日陰に昨年末植え付けた山椒の葉の上に、黒い虫がついていた。
虫だか本当はわからない、くろい、ちいさい、動物のフンのようなもの。
動かないので、虫ではなく病気かもしれない。
とにかく枝ごととって、
お昼を食べた後にでもしらべてみようと、
キッチンのシンクの中においておいた。
これはなんなのか。

1)そもそも山椒に虫はつくのか
わたしは、山椒は虫がつかないものと思っていた。
山に自生する匂いのきついハーブだから、虫には強いはずと。
ところが、これについて調べていくと、驚くべきかな、二つに意見が割れていた。
虫はつく、という人と、虫はつかない、という人。
ネットっていったいなんなんだろうね。

ただ、そもそも、はどっちでもいい。
現実にうちにいるこいつはなんなのか知ればよい。

2)虫だと仮定してなんの虫か。山椒に害をなすものか、駆除すべきならその方法は。
ふむ、アゲハチョウだという人あり。
しかし、わたしのこれまでの知識では、
アゲハチョウの幼虫はきみどり色の割としっかりめの皮のキャタピラ型で、
ガチャピンに似た活動的なやつだったはず。
うちのは、くろくて、ちいさくて、やわらかそうで、ほとんど動かない。
なら、ほかの虫だろうか、調べていくうちに、非常に有益な情報を得た。
それによると、どうやらアゲハチョウの幼虫の初期段階だということがわかった。
いわば第5形態まであって、1から4までがくろくて、5齢でガチャピンになるのだそうだ。
なるほど、じゃあ、こいつは、アゲハチョウか、かなり葉を食ってしまうらしい。
よし、駆除決定。

と、このへんまでオートマティックに考えた。
というのも、この山椒、年末に半額で手に入れほくほくと持ち帰ったが、
植えて間もなく枯れてしまったのだ。

山椒は、山に自生するほどで強いのだが、唯一、植え替えをきらうときいたことがある。
事実、10年前に失敗している。
鉢から植替えたのがまずかったか。
だが、冬には落葉するというから、ただの冬へのそなえかもしれん。
葉が黄色くなって、どんどん落ちていく。
これがどちらか判断することはできなかった。
年始に少々おせち料理に使っただけで、あとは枯れ木になった姿をしょんぼり見やるだけだった。
半額に目がくらんだわたしは恒例の銭失いをしただけなのだろうか。

ところが、この春、新芽を出したのだ。
ああ、あれはただの落葉だったか!
なんだ、そうか、そうか。
これは大事に、大事に育てようぞ。
小さい葉っぱをつけて、買った時よりも一回りも大きく育っているのを
目を細めて初孫を愛でる祖父のような気持ちで見る。
ようやくわたしの膝ほどの高さにまでなった。

そんなふうに育てていた山椒なので、
丸裸にしてしまうというアゲハチョウの幼虫は即座に駆除、と決定したのだが、
これを家で育てている人がいた。
当初は、園芸関係のサイトを見ていたので、被害だとか対処方法とかばかりが目についたが、
虫関係ではわりと人気のようだ。
子どもの要求でしがなく育ててみると案外かわいいという意見に、
なるほどと思った。
これからガチャピンになって、さなぎになって、変態していくのはおもしろそうだ。
なろうことなら、蝶になる瞬間を見たいものだ。
それに、昨夏、芋虫が葉っぱを人がスイカを食うように端から食べるさまを見て、
いっそすがすがしい気持ちにさえなった。
あんなちいさいものが、口をパペット人形のごとく開けて、自分の体の何倍もの葉を食べ、
くねくねとおしりからフンをひりだすのだ。

とはいえ、小さな山椒だ。
葉が食い尽くされ、光合成できなくなれば死んでしまうだろう。
アゲハの幼虫が一生のうちで食べる量は、25cm×20cm。つまりA4一枚程度か。
今の山椒のすべてに相当する。
困った。やはり駆除するか。

ところで、アゲハの幼虫はミカンによくつく、それはわたしも知っていた。
だが、山椒はミカンの仲間だというのには驚いた。
ミカン科サンショウ属。
それにしては、葉の形がずいぶんちがうようだが。
ただ、葉を食べたときの爽快感は、ちょっとミカンにも似ている、といえなくも、ない、か?
ミカンというのでひらめいた。
そばの川の土手に柚子の木が自生している。
ガチャピンになったら、あれをやればいいのではないか。
飼うには生の葉っぱを切らさないこと、と書いてある。
フンも洗い流せという。
めんどうだ。
それまでは外で飼おう。
5齢で、一生のうちの9割以上を食べる。
ならば、4齢まではうちの山椒を食えばよい。
それまで外で飼い、5齢になったら、家へ引き取り、蛹にして、羽化するのを見ようではないか。


※虫の写真注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

写真中央の葉の上にいる、黒と白の模様がアゲハの幼虫。
自分で撮ってさえ、よくわからないぐらい、虫とも思えない様子だった。

展示観てきました! 私たちの編み物クラブによる「グラニースクエアプロジェクト」

前回の記事の続きです。

フィンランドセンター編み物クラブによる「グラニースクエアプロジェクト」が東京都立中央図書館内で展示されます

私も参加しているフィンランドセンター編み物クラブのグラニースクエアプロジェクトの作品、
さっそく展示観てきました。

おぉおおおお、会場に花が咲いたかのような巨大グラニースクエアがお出迎えです。

パネルでは、
フィンランドの風土に根付いた手仕事の伝統と教育、
編み物によって得られる健康上の利点やウェルビーイングの向上について、
それに、コミュニティの場としての精神を受けつぐ当編み物クラブの紹介がされています。

マリメッコのファブリックの台には、デザイン、建築、文学、旅など、
フィンランド文化についての東京都立中央図書館所蔵の書籍も手に取れるようになっています。

センターのウィルヤネン所長は美術史の博士号をお持ちで、
編み物クラブでは毎回、
キノコのサンドイッチやシナモンロール、カルダモン入りのコーヒーをいただきながら、
フィンランドの芸術や文化のレクチャーが行われます。
特に先進的な女性の社会進出や、フィンランドのパワフルな女性についてのプレゼンテーションは
大変印象深いものでした。
編み物をしながらこうしたレクチャーを受けるうちに、
フィンランドが、7年連続で世界幸福度ランキング1位となった背景には、
ウェルビーイング先進国ということもあるのではと思うようになりました。
それも、編み物クラブを特別なものにしています。
毎回、私たちは、そのちょっとしたハッピーのかけらを持ち帰っています。

さて、グラニースクエアプロジェクトですが、
私の小さなグラニースクエアも2か所、参加しています。
あ、ありますね! 
一つはムーミンパパをイメージした毛糸で編んでいます。
もう一つは、見ればおわかりかと思います。平和への願いを込めました。

先日、みんなでつなぎあわせたときの動画も会場で公開されています。
完成したときに所長から急に「Hinako, Say something!」と言われ、
ウェーブをやろうと言ったつもりが腕をうねうねさせる謎のタコダンスになって、
みんなで踊ってるシーンは必見(?!)です。

新緑の季節、お散歩がてらお出かけください。


名称:「フィンランドのクラフト、伝統とウェルビーイング」展覧会
会期:2024年5月14日(火)~6月5日(水)10:00 – 20:45 (土日祝は17:30) 5月17日(金)休み
場所:東京都立中央図書館4階 企画展示室(東京都港区)
https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/guide/central_library/index.html
最寄り:広尾駅、麻布十番駅
入場無料
主催:フィンランドセンター(FIJ)
FIJインスタ https://www.instagram.com/finstitutejapan/p/C6vEXByLiC4/?img_index=1

新緑の有栖川公園と都立中央図書館と

 

 

フィンランドセンター編み物クラブによる「グラニースクエアプロジェクト」が東京都立中央図書館内で展示されます

私も参加しているフィンランドセンター編み物クラブによる
「グラニースクエアプロジェクト」の作品が、
東京都立中央図書館内で展示されます。

私は、2020年からフィンランドセンター(FIJ)の編み物クラブに参加しています。
展示が突然2つも休止になってしょんぼり暮らしていた私は、
コロナ禍でもオンラインで開催されたクラブと、FIJのウィルヤネン所長に大変助けられました。

さて、このプロジェクトは数年前からクラブで取り組んでいて、
メンバーが持ち寄ったグラニースクエアをつなぎあわせて巨大なブランケットを作るというもの。
先日、みんなでつなぎ合わせました。その様子がこちら。

この春、私が編んだグラニースクエアもちゃんと巨大ブランケットに入っています。

前回の様子はこちら。
2021年のクリスマス時期に、フィンランド大使館敷地内のメッツァパビリオンでおこなわれました。

2021年振り返り

その時の私のグラニースクエアはこちら。
これに使用した毛糸は、フィンランドの毛糸メーカーNOVITA社と
フィンランドの代表的な児童文学『ムーミン』とのコラボ商品で、
「ムーミンパパ」をイメージしたものです。
クラブのスポンサー企業のNOVITA社から提供された毛糸で、
青と白でフィンランドの国旗の色なのもぴったりだなと思って編みました。

4色の段染め糸なので、
編んでいくうちにグラニースクエアの色がどんどん変わっていくのが面白いなと思いながら
編んだのを覚えています。
この糸で編むと、
糸替えしなくても自然にしましま靴下ができあがるという楽しい商品なんですが、
グラニースクエアもいい感じ。

編み物クラブではNOVITA社の担当の方がオンラインで登壇し、
フィンランドの風土にインスパイヤされた商品のことや環境問題に取り組む姿勢とか、
フィンランドの今のお話が聞けるのもフィンランドセンターならでは。

そうそう、緊急事態宣言期間はコツコツとムーミンの帽子を編んでいたのだった。
「会えないけど、その間おうちで編み物を楽しんでね」と
励ますかのように家に送られてきたムーミンの毛糸は、本当にうれしかったなあ。

Five Moomin characters get their own yarns to the Moomin x Novita collection

このプロジェクトは、このあと、またばらばらにされて、チャリティとして認知症の方のマフとして寄付される予定です。

会場では、フィンランドの編み物の歴史やデザインの書籍も紹介されるそうです。

お近くにいらした際にはぜひお立ち寄りください。
有栖川公園の緑を見ながらコーヒーが飲める1階のカフェと、
東京タワーを眺めながら食事ができる図書館5階のカフェテリアもおすすめです。

名称:「フィンランドのクラフト、伝統とウェルビーイング」展覧会
会期:2024年5月14日(火)~6月5日(水)10:00 – 20:45 (土日祝は17:30) 5月17日(金)休み
場所:東京都立中央図書館4階 企画展示室(東京都港区)
https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/guide/central_library/index.html
最寄り:広尾駅、麻布十番駅
主催:フィンランドセンター(FIJ)
FIJインスタ https://www.instagram.com/finstitutejapan/p/C6vEXByLiC4/?img_index=1


本当に余談なんですが、図書館のある有栖川公園は、私が生まれた病院の隣りにあって、
定期検診に来たついでに遊んだり、妹も生まれたので母のお見舞いに行ったりと、
私には子ども時代の思い出とともにある懐かしい場所なんです。
森のように大きな木があって、小川が流れていて、虫取りもできるし、いい公園です。
ちょっと坂がきついですけどね。

寄稿した写真展記録小冊子のクラウドファンディングが始まりました「misaki photo exhibition」

※記事タイトル中「misaki photo exhibition」がブラウザによっては大文字混じりで表示されるようです。正しくはすべて小文字です。

先日お伝えした通り、このたび、
友人の個展の記録小冊子に寄稿し、
クラウドファンディングが募集開始されましたので、ご案内いたします。
地方での展示、制作を活発化したいという主宰者の思いから発したプロジェクトです。
もしお知り合いに興味のある方がいらっしゃったら、ぜひご紹介くださるとうれしいです。


《写真展の記録ZINEを作りたい》美術館のない三浦市で作品に触れられる土壌づくり

https://camp-fire.jp/projects/view/753567

2024年5月19日まで 目標金額80万円

ZINEの主な内容 (52ページ)
・はじめに
・misaki photo exhibitionとは
・花輪奈穂写真展「gathers and spillages 〜付加体と礫〜」の記録
・現代美術作家 原口比奈子寄稿「私たちは地層を見るのではなく地層を体験する」
・作家トークその1「場と制作、そして鑑賞の『気持ちいい』負荷」
・お茶会で聞いてみた「三浦の好きな場所」(グーグルマップ付き)
・展示のあけすけ(準備の流れ、かかったお金、トラブルなど大公開)
・作家トークその2「観る作る発表する、の私たちの場合」
・グラフィックデザイナー 矢口莉子寄稿「あるものと、あたらしいもの」
・あとがき
・謝辞


私は、この一連のプロジェクト「misaki photo exhibition」の 第2回目の花輪奈穂展について寄稿しました。

「gathers and spillages 〜付加体と礫〜」と題された個展は、
「地層は、地球が生きた記録 
 写真は、人の営みの記録 
 作り手として私は、記録を重ねていく」
とある通り、三浦市の地層をモチーフに、取材とリサーチを経て制作された写真展でした。
といっても、花輪さんの作品は普通の写真とはかなり違った挑戦的な作品なのですが、、、
これはZINEを見てのお楽しみ。

私の原稿「私たちは地層を見るのではなく地層を体験する」(963字)の冒頭の箇所をご紹介いたします。

 三浦市で個展を開催するという案内を花輪さんからいただいた。城ヶ島はさまざまな種類の地層、地形が見られる全国的にも稀有な場所で、それをモチーフに制作したという。どんなものなんだろう。私は展示を観る前にまず城ヶ島を訪れて実際に見てみようと思った。

 馬の背洞門から城ヶ島灯台まで歩いてみた。ラインのくっきりした地層があらわになり、斜めになったり垂直になったりしている。切れ味の良い刃物で切ったかのような断層、蛇が泥の上をうねった跡のような褶曲、二つに色分けされた断崖が見えた。地層は地震、噴火を繰り返してきた時間を記憶し私たちに示す。

 花輪さんはこれまで時間の経過を表現に盛り込んできた。対象を異なる時間と場所から撮影した写真数葉を透明パネルにプリントして重ねた作品では、時間の流れやプロセスを観る人に考えさせる。(後略)

ね、どんな展示だったのか、気になってきたでしょ? とってもよい展示だったんですよ。

花輪さんとは、2015年のSICFで互いに出展したときに知り合い、以来おつきあいは10年になります。
その間、お互いの展示を観に行っては対話を重ねてきました。
それが縁で今回寄稿することになりました。
主宰の阿部明子さん含め何度も打ち合わせして作った原稿ですので、
ぜひ読んでいただきたいです。
対話によって、以前から知っていることについてはさらなる確証を得、
制作について新鮮な発見と共感があり、熱に浮かされたように全力で書きました。
正直、こんな熱量が隠されていたのかと自分自身驚くほどの出来栄えと自負していますが、
それもひとえに花輪さんの展示がよかったから。
私の原稿を読んで、展示観たかったなあと思う方が
たくさんになればいいなあと心から思います。

ZINEの実物は私も見てないのですが、
クラファンサイトによると充実した内容にすてきなデザイン、
何より主宰の阿部さんの熱量があふれています。
プロジェクトは今後も続きます。
地方での制作、展示活動が盛んになって、観る人も作る人も増えることが
このクラウドファンディングのねらいとのことです。

花輪奈穂写真展「gathers and spillages 〜付加体と礫〜」
2023.11.19 – 2024.1.31 ルイヌノアトリエにて(神奈川県三浦市)
 ※展示はすでに終了しています
花輪奈穂さん http://hanawanaho.net/
インスタ https://www.instagram.com/nahoh_works/
misaki photo exhibition www.instagram.com/misakiphotoexhibition/


その日は朝から城ヶ島に向かい、午後は三崎港近くの会場で展示を観て、アーティストトークも聞きました。
久しぶりの一人旅みたいで楽しかったです。そのときの様子をご紹介しましょう。
※以下の写真は私が撮影したものであり、ZINEに掲載されるものではありません。

関東大震災で隆起してできた馬の背洞門
ウミウ展望台より望む2色に分けられた断崖 
マグロ水揚げで知られる三崎港の夕暮

花輪さん個展の様子


寄稿する予定です

友人の作家が個展の図録を制作するにあたって寄稿することになりました。

そのため、ここのところ原稿を書いており、今はできあがりを楽しみにしているところです。

取材し、書くことで、そして作家と対話することで展示について理解が深まり、自分の制作についても新しい発見もあり、大変よい経験でした。わかってないことはあいまいにしか書けないし、考えが明確になると文章も明確になり伝わりやすくなる過程をリアルに感じました。

私用ですが別件でも原稿制作の手伝いをしており、こういうのもいいなあと思っていたので、続けて届いたこの依頼に不思議なシンクロニシティを感じ、知らないうちに夢中になっていました。

図録について、販売もされるそうなので、詳しくは後日こちらでおしらせする予定です。

新作といえるかどうかまだわからないけど作った人形

新作といえるかどうかまだわからないけど最近作った人形

雛人形について調べていて、カシラの構造を知ったのでそれと同様に作ったもの。

能の面と同じで角度によって表情がかなり変わるのがかわいらしい。お話ししたりしょんぼりしたりツンツンしたりする。

自分の雛人形といっしょに飾ってみた。



 

フィンランドセンターのラウンドテーブル・ディスカッションに参加

フィンランドセンターのラウンドテーブル・ディスカッションに参加しました。

フィンランドへはアアルトの建築ツアーに行って以来だけど、

こうしてご縁ができてうれしい。

カルチャーグループのチェアパーソンとして発表をしました。

メンバーの名前とフィンランドとの関係を簡単に紹介したあと、

センターの今後のイベントについて話し合いました。

 

フィンランドカラーの青と白のスカーフとムーミンのバッジをつけていきました。

 
 
 
 
 
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フィンランドセンター Finnish Institute(@finstitutejapan)がシェアした投稿

別の日に、FIJのバナーの前で