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母の歌集の歌評

(※ 2月13日に追記しました)

昨年9月に母が出版した歌集は本人が思う以上に評判がいいようだ。

母から、誰々さんからメールが来たの手紙が届いたの、こんな感想をもらったの、
連日のように華やいだLINEが送りつけられる。

だが、表紙も褒められるのよ、とも言うので、
表紙カバーに作品を提供したわたしもうれしい。

所属しているいくつかの歌会で批評会を開いてもらったり、花を頂いたりして、
人生で初の歌集を世に出して、それを存分に味わっている彼女の様子は、
家族を巻き込んでのこの1年半の苦労を十分に報いてくれる。

うちでは、父のほうが友達付き合いがよく、母はそうでもない、と
もっぱらの評になっていたが、
いつのまにか、母はたくさんの仲間に恵まれていた。

歌集作って本当に良かったああと最後は必ず言う。

短歌雑誌に歌評が掲載されたので、ご案内いたします。


◎「心の花」2024年12月号 Vol.1514(竹柏会)
https://kokoronohana.sakura.ne.jp/kokoronohanashi.html
2024年12月号 目次2
https://kokoronohana.sakura.ne.jp/kokoronohanashi/2024_12mokuji2.pdf
「長信↔短信」峰尾翠 P.98


◎「短歌往来」2024年12月号(ながらみ書房)
https://www.nagarami.org/2024/11/15/短歌往来-2024年12月号/
「書評 原口嘉代子歌集『飛鳥』 馥郁たる昭和の香り」清水あかね P.127


◎「短歌」2024年12月号(角川文化振興財団)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322311000953/ (紙)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322311001048/ (電子書籍)
「歌集歌書を読む」大西久美子 P.192


(敬称略)

旅と読書と能のこと、亡夫の挽歌であること、百年を経た古い家での丁寧な暮らしについて、
峰尾さん、大西さん、清水さんが触れてくださっている。
幸綱先生の帯に現れる好奇心旺盛でどこへでも出かける自由闊達な母の姿とともに、
母の人生の軸であるとあらためて思う。

原口嘉代子 歌集『飛鳥』(ながらみ書房 2024年9月)
https://www.nagarami.org/2024/09/01/原口嘉代子歌集-飛鳥/

母の歌集の表紙カバーに作品を提供しました!

寄稿する予定です

友人の作家が個展の図録を制作するにあたって寄稿することになりました。

そのため、ここのところ原稿を書いており、今はできあがりを楽しみにしているところです。

取材し、書くことで、そして作家と対話することで展示について理解が深まり、自分の制作についても新しい発見もあり、大変よい経験でした。わかってないことはあいまいにしか書けないし、考えが明確になると文章も明確になり伝わりやすくなる過程をリアルに感じました。

私用ですが別件でも原稿制作の手伝いをしており、こういうのもいいなあと思っていたので、続けて届いたこの依頼に不思議なシンクロニシティを感じ、知らないうちに夢中になっていました。

図録について、販売もされるそうなので、詳しくは後日こちらでおしらせする予定です。

新作といえるかどうかまだわからないけど作った人形

新作といえるかどうかまだわからないけど最近作った人形

雛人形について調べていて、カシラの構造を知ったのでそれと同様に作ったもの。

能の面と同じで角度によって表情がかなり変わるのがかわいらしい。お話ししたりしょんぼりしたりツンツンしたりする。

自分の雛人形といっしょに飾ってみた。



 

2021年振り返り

◎FIJ「グランドマザースクエアプロジェクト」参加

フィンランドセンター主催の「グランドマザースクエアプロジェクト」に参加し、参加者それぞれが持ち寄ったパーツをつなげて巨大なブランケットを作りました。オンラインの編みものクラブは初参加から1年半。所長からニックネームが付けられ、エアランの係になっています。


写真:フィンランドセンター

 
フィンランドセンターメッツァパビリオンにて オンライン編み物クラブKALのプロジェクトで編んだ「stromsoセーター」を着て

着実に編みものの腕が上がる一方、フィンランド文化にも接しています。英語も少しは上がっていますが、そちらはさて。

◎『カラマーゾフの兄弟』読破マラソンに参加

1年間で『カラマーゾフの兄弟』全5巻を読破する読破マラソン(山陽堂主催)にエントリーし、オンライン読書会全3回に出席しました。毎日数ページずつ読み進め、現在、4巻目を読んでいます。来年2022年3月にいよいよ完走予定。読書は一人でするものとずっと思っていましたが、メンバーの感想や疑問、視点を聞くと、読みが深まります。

読書は、ここ半年、4冊並行して読む習慣がつきました。「カラ兄」以外も、今まで独特の言い回しや異文化に違和感があって苦手だった海外文学をずいぶん読みました。

◎コバルト画房「銅版画集2021」展出品

銅版画2点を出展しました。額もカルトナージュ技法で制作しました。

右 《The seeds I planted has sprouted!》エッチング、カルトナージュ φ16cm 2021
左 《Is it time to say goodbye?》エッチング、アクアチント、カルトナージュ φ16cm 2021


コバルト画房にて

◎ペンタブで肖像画 1日1点投稿開始

8月から1日1点投稿し、現在140点になりました。
最近、子ども時代を思い出すことが増えて、当時のできごと、友だちや家族についての記憶を掘り起こしています。過去と現在をないまぜにして、小説を書くようにフィクションとしての肖像画を描き始めました。人物のシーンとセリフをタイトルにした連作です。

◎その他、総括

まだ、この先どうなるかわからないですが、DIYと1坪家庭菜園も始めました。

家族を守ることを第一に、人と会わずにオンラインと家でできることに注力した1年でした。これまでオンラインでは開催されなかったイベントが多くオンラインで開催されるようになり、かえって参加しやすいので、今後もニューノーマルとして定着してくれればいいのになあと思っています。

謹賀新年

HAPPY NEW YEAR 2022

右 《The seeds I planted has sprouted!》エッチング、カルトナージュ φ16cm 2021
左 《Is it time to say goodbye?》エッチング、アクアチント、カルトナージュ φ16cm 2021

最近、子ども時代を思い出すことが増えて、当時のできごと、友だちや家族についての記憶を掘り起こしている。
過去と現在をないまぜにして、小説を描くようにフィクションとしての肖像画を描き始めた。
その中から2点銅版画にし、額もカルトナージュ技法で制作した。

新しい年が幸多い年でありますように。

Season’s Greetings 最近の新作2点

2021年がよい年でありますように、
難を転じる南天と魔除けのローズマリーと神様の力が宿る榊をあわせて作ったリース。
 

最近の新作《あのこ》(銅版画 ヴュラン 額サイズ太子)

今年、銅版画を始め、12月にはグループ展に出展しました。
(その話はいずれまた)

最近の新作《猪谷さんの靴下をフィンランドNOVITAの毛糸で編んだアンクルソックス》

今年、フィンランド文化センターの編み物クラブに参加しています。
主にZoomでのオンラインの活動でした。

FACE展 お開き

出展していた「FACE展2020」が、会期1か月のところ美術館の臨時休館で2週間早く会期が終了になった。表彰式とオープニングパーティのときはまだそんな気配もなく、晴れやかに開幕したのになあ。担当の学芸員からのメールにも、担当者として残念です、との一言が添えられていて、本当に残念だけど、今はとにかく開催されたことにホッとしている。

顔は評判がよく、ジェッソを何層にも塗ってレイヤーを作ったことで思ったような効果が出せて、コンペの規定に沿うよう大きなサイズの作品を作ったことで制作が一つ前進した感がある。何よりも、浮遊感、音楽のようなリズム、線が美しいとの感想に、手ごたえを感じた。

 

FACE展2020 入選作品《NOTE》 作品解説

FACE展2020の入選作品について解説を書いていこうと思います。


一瞬一瞬、心のうちに書き留めたことどもが
埋もれていったり鮮やかになったりして
我々がかたちづくられている様を表現した。


ジェッソを塗って、テキストを描き、またその上にジェッソを塗ってテキストを描いた。
テキストを透けて見せることで、記憶が堆積し浮かび上がる様子を表現した。

当初タイトルは、記憶とか声とかそういうものにしようと思っていたが、
noteという動詞に、心に留める、という意味があることを思い出した。
兆候、雰囲気、様子、声の調子、響き、話し方、態度という意味もあることを知る。
ますます作品にふさわしく思う。

タイトル「NOTE」は、ノートブックという意味ではない。
記録しようと思って書く日記でもない。
ちょっとしたメモ、
それも、紙に書かずともいつも私たちが心に書き留めているはずの覚書を描こうと思った。
飛んでいって忘れてしまうことも、何かの折に鮮明に浮かび上がってくることも、
こうした記憶の断片が集まって私たちを作っていると思う。

顔の部分は、指で一気に描いた。

《NOTE》 2019年 アクリル、インク、ジェッソ、パネル 92×162 cm

部分


下記の展覧会に出品いたします。
今の自分がやりたいことを100%出した作品が評価されたので、嬉しさ一入です。

フライヤーにはこんな記載が…。
「国際的に通用する可能性を秘めた、入選作品71点」
「今回の応募作品には、時代の感覚を捉えた、きらりと輝くものが数多くありました」
「見る者の心に潤いと感動をもたらしてくれる」
展覧会がいよいよ楽しみになってきます。

名称:FACE展2020 損保ジャパン日本興亜美術賞展
会期:2020年2月15日~3月15日  10:00~18:00(入館は17:30まで)
月曜日休館 但し2/24は開館、翌2/25も開館
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
観覧料:600円 大学生以下無料 2/29、3/1は観覧料無料
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、読売新聞社

https://www.sjnk-museum.org/program/expect/6138.html

紙わざ大賞入賞作品展29 at Pam 出展のおしらせ

下記の展覧会に出展しています。お近くにお越しの際はぜひお運びください。


出展作品《IMAGINARY MAP》(90×150cm 雁皮紙、インク 2019)

染みをつけた半透明の雁皮紙にインクでドローイングを描いた作品。
タイトルは、冒険物語の空想上の地図、もしくは脳裏に浮かぶ思考を示す図解という
二重の意味をもたせています。
思考が浮かんでは消え、枝分かれしていく様子は、
できごとが起こったことを記した地図に似ています。
雁皮紙のシャリ感と光沢感、透明感もお楽しみください。

  


名称:紙わざ大賞入賞作品展29 at Pam
会期:2020年1月7日(火)~ 3月31日(火)10:00~17:00
土日祝休み 3月は土曜日も開館
場所:特殊東海製紙Pam
〒411-8750 静岡県駿東郡長泉町本宿501
TEL 055-988-1111
入場無料、見学要予約

https://www.tt-paper.co.jp/pam/event/726/

「FACE展2020」フライヤーと招待券が届きました

フライヤーと、表彰式・内覧会招待状と、招待券と、図録の申込書!

立派な展覧会でテンション上がるなあ!

ちゃんと私の名前も載ってるにゃ。


《NOTE》 92x162cm アクリル・インク・ジェッソ・パネル 2019

下記の展覧会に出品いたします。

名称:FACE展2020 損保ジャパン日本興亜美術賞展
会期:2020年2月15日~3月15日  10:00~18:00(入館は17:30まで)月曜日休館
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
観覧料:600円
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、読売新聞社
https://www.sjnk-museum.org/program/6001.html