最近、自分はのりものが結構好きらしいことに気づいた。
といって、鉄道に詳しいとかではなく、めずらしいのりものは楽しいなー、ぐらい。
のりものは、言ってみればアトラクションに乗るようなもので、旅気分を盛り上げてくれると思う。
松山といえば、もちろん坊っちゃん列車だ。だが、平日は運行していない。
しかし、平日の旅でも、じゅうぶん坊っちゃん列車を楽しめた。
坊っちゃん列車とは、『坊っちゃん』に登場する、松山市内を走る軽便鉄道を復元した路面電車。
高速バスを降りると、道後温泉駅前に停車している機関車と客車。
いきなり、明治にひとっとびだ。
土日祝に運行しているのは、復元である。
だが、本物もちゃんと見ることができる。
松山市駅から電車で17分、梅津寺(ばいしんじ)駅という無人駅がある。
駅前の梅津寺公園には、機関車と客車の現物が展示されている。
機関車のおでこに「1」と輝く、1号機関車だ。
これは乗れないが、実は、当時の客車が、子規堂の庭にあって、見学どころか車内に乗り込んで座席に座ることもできる!
子規堂に行ってみたらいきなり展示されているから驚いたが、ちゃんと当時のものを寄贈された、と書いてある。
マッチ箱と漱石が言ったように、本当にちいさくてかわいらしい。
木のベンチと木のヴォールト天井がいい感じだ。
やはり乗ってみると、テンション上がるなあ。
道後温泉駅から大街道駅まで、路面電車で行く。
路面電車は、ゆっくり走るし、使いやすいし、好きなのりもの。
先にsuicaを通したら、降りるときに通すんだよ、と乗客に教えられる。
わーどうしようと焦っていると、運転手さんにいえば大丈夫だと思うよ、と親切である。
運転手さんに話しかけていいのか、と思うが、その通りにすると、じゃあ、降りるときに通さないで下りればいいという。
ホッとして先の乗客にも会釈すると、乗り方わかんないですよね、とこれまた笑顔。
旅行客に慣れているのかもしれないが、いい感じの人がいっぱいだ。
松山城へはロープウェイとリフトが運行している。
ロープウェイとリフトで、客同士互いに手を振る。大人だって楽しい。
正直言うと、久しぶりにリフトに乗って、ちょっと怖かった。
たまにゴトンゴトンと揺れるし、写真を撮ろうとすると体勢が変わるから、体がぞくっと震える。
飛行機は怖くはないのに、足の下に空間があると怖いのかなあ、床があるかどうかなのかな。
梅津寺駅は瀬戸内海に最も近い駅。
駅を降りるとすぐに砂浜だ。
夕暮れの瀬戸内海にオレンジの車両が映えて、とても美しかった。
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