夕方、アゲちゃんが、糸をかけていた!
朝には、まだ芋虫だったのに、出かけて帰ってきたら、急にサナギの形になっていた。
ちいさく縮んで、前屈姿勢になり、糸を口から出して、輪にして体を支え、それが前蛹といわれる形で、
その後、脱皮して蛹になる、と成長過程は把握していた。
だが、こんなに早く、前蛹からサナギになるとは思っていなかった。
ふと見ると、床になにやらごみのようなものが落ちている。これが脱皮した皮か?
ちいさくなって、1日後には、もう脱皮して蛹になるのか。
2日ぐらいは、前蛹でいると思っていた。
それにしても、サナちゃんは、ずいぶんちいさい。
ちょっと小さすぎるんじゃないか。
やたら早くさなぎになってるから、成長が不十分なんじゃないか。
いやいや、こんなものなんだろうか。
やはり写真はサイズを誤解させるな、と再び思う。
最初はサナギは、芋虫の色、鮮やかでしっとりした緑色だったが、数時間たつと、
からからに乾いて、色が変わっていった。
こんな細い糸でよくもまあ体を支えるもんだと思う。
飼育箱のフタを開けるときも、振動を与えぬよう、そおっとする。
体長を測りたいが、万が一にも落ちてはならぬと思い、まだできずにいる。
いやいや、自然状態のほうが、風もあるし雨もあるし、多少の振動ぐらいへっちゃらなんだろうけども、
あまりにフラジャイルな様子に、こちらも及び腰である。
糸をかけるところも見たかったなあ。口から糸を出すのだそうだ。そのあとはくぐるのだろうか。
脱皮するときも、糸のところでひっかからないように皮をうまいぐあいに脱いでいくという。見たかったなあ。
それでも、サナギになるところをつぶさに観察できて、楽しい。
やはり芋虫の状態で引き取ってよかった。
前屈姿勢をするアゲちゃん。頭と同じぐらい、ほぼ2頭身になるほど、身体を縮ませている。
目を離したちょっとの間に、サナギになっていた。
翌朝からはいつも庭にアゲちゃんを見にいっていたルーティンがなくなって、ちょっと寂しい一方、いつでもいなくなってる覚悟をせずにすむので、安心もしている。
10日程度、このままでいるらしい。
あとは、羽化を楽しみに待つのみだ。