「終わってほしくないひまわり」と背景の色

とうとう、本格的に延期になってしまった「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」。しょぼん。こんなときは《ひまわり》の模写をして、再開を待つしかない。

6割方進み、終わりが見えてきて、私としては少しつまらない、終わってほしくないなあという気分。

この間までは静かな絵だったが、華道で言うところの投げ入れで、ピンピンと四方八方に花が向いて急に絵に勢いが出てきた。あっちを向いたりこっちを向いたり、花びらが残っていたり、まだつぼみだったり、茎がうねってみたり。なるほどねえ!

黒い壁だとカッコイイからとピアノの上に置いてみる。いい感じだ。

 

『ゴッホのひまわり全店謎解きの旅』(朽木ゆりこ)を読む。

ロンドン・ナショナル・ギャラリーの《ひまわり》の部屋はラベンダー色、ノイエ・ピナコテークはライラック色。

背景が薄紫だとどんなふうに見えるんだろうと想像する。黄色がきっと映えるんだろう。

☆アナログハイパーリンクな読書

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 所蔵《ひまわり》、西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」→『ゴッホのひまわり全店謎解きの旅』(朽木ゆりこ)

 

そして、すごーく楽しみにしていた白髪一雄展は終了に! あーあ。

銅版画 メゾチント

銅版画クラスでは、メゾチントの演習。2回目は刷り。

エッチングよりも印刷が難しいと言われた通り、とても難しかった。メゾチントの特徴である黒を出すことと、描画した線を明瞭に出すことは矛盾した関係にあるから。インクを拭きすぎると線が出るが黒色は薄くなり、黒色を出そうとすると線が鈍くなる。ドライポイントでは刷りがうまくなったと思ったが、メゾチントはまた別の技術を要するようだ。

版を熱くしてインクをしっかりと詰め、版を冷やして余分なインクを拭きとり、綿棒で線の部分を拭きとる。紙を十分に水に浸して柔らかくする。うまく印刷するコツを教わるも、そもそも、目立てをする段階でしっかり目立てすることが大事だと思う。工程が進むと修正できない点も製造業や化学実験に似ている。

それにしても、コロナ流行で図書館が休館したのが痛い。当初は入館が制限されるも貸し出し書籍の受け取りはできたのに、3月からは受け取りもできなくなった。長谷川潔の画集は重いから借りずに館内で見ようと借りていなかったのが、このタイミングで見られなくなった。やれやれ。なぜ人が集中するとも思えない受け取りまで停止するのか。ちなみに先日行った役所は通常営業だった。

それはそれとして、自分が実際に刷ってみて、長谷川潔の上手さが一層認識されたのだった。黒いところも真っ黒で、グレーの部分も美しく・・・。

が、私としては、自作はまあまあの出来で、いや、もっといえば、初めての作品としてはわりといいと思えた。メゾチントでは白い面を出すといいのだなと思い、久しぶりにこんな抽象画を描いたのもよかった。

 

インクを詰めたところ

 

次回は、ビュラン。モーリッツの画集を見せてもらった。モチーフはショーン・タンやメビウスを思わせたが、ビュランで彫られていると知るとまた違った目で観ることができる。一方自分はどんな下絵にするか。

 

☆アナログハイパーリンクな読書

銅版画クラス→『Mohlitz – Gravures et Dessins 1963-1982』https://www.amazon.com/Mohlitz-Gravures-Dessins-1963-1982/dp/2903792046

 

過程が楽しい 「かなりゴッホ」「すでにゴッホ」最後はどうなる、これからどうなる?

制作していて、途中がいちばん楽しい。プロセス、過程。こうなるんだろうなあ、こうもなるなあ、と複数可能性があることを想像するとワクワクする。

ゴッホの《ひまわり》の模写を始めた。絵画教室で美術館ツアーに行くのに合わせて実施するWSだけど、わたしも一緒にやっている。

初日、背景の黄色とテーブルの黄土色を塗った。びっくり。ゴッホの絵でしょ、ってもうわかる。「かなりゴッホ」になっていた!

二日目、花瓶と ひまわりを5つ描いた。青い線を描く。あ、これでもうできあがりでいいんじゃない?ってぐらいのでき。花瓶がドシっとしててアルルの田舎の素朴な感じが出ている。バランス最高。遠くから見たら、こういう作品あったんじゃないかってぐらい「すでにゴッホ」

私は、このぐらいがいちばんイイ。

夏に東京の《ひまわり》を観て、春にロンドンの《ひまわり》を観ようと、新聞とか展覧会のフライヤーを並べて楽しみにしていたのに、今のところ美術館は臨時休館中。行けるといいのだけど!

《ひまわり》尽くしの卓上

 

楽しみといえば、FACE展が落ち着いたら、静岡のPamにも観に行こうと思っていたし、オペラシティギャラリーに白髪一雄を観にいくつもりだったのに、ぜーんぶ休館。がっかりしたけど、まだ可能性に賭けている。

紙わざ展29 臨時休館のため 2/28をもって終了のおしらせ

下記の展示に出展していましたが、臨時休館のため会期が2/28にて早期終了となりました。

本展は、この後も全国を巡回する予定ですので、次の展示が決まり次第おしらせします。

https://www.tt-paper.co.jp/pam/event/news/730/

紙わざ大賞入賞作品展29 at Pam
会期:2020年1月7日~3月31日
   10:00~17:00
   土日祝休み 3月は土曜日も開館
場所:特殊東海製紙Pam
入場無料、見学要予約

FACE展 お開き

出展していた「FACE展2020」が、会期1か月のところ美術館の臨時休館で2週間早く会期が終了になった。表彰式とオープニングパーティのときはまだそんな気配もなく、晴れやかに開幕したのになあ。担当の学芸員からのメールにも、担当者として残念です、との一言が添えられていて、本当に残念だけど、今はとにかく開催されたことにホッとしている。

顔は評判がよく、ジェッソを何層にも塗ってレイヤーを作ったことで思ったような効果が出せて、コンペの規定に沿うよう大きなサイズの作品を作ったことで制作が一つ前進した感がある。何よりも、浮遊感、音楽のようなリズム、線が美しいとの感想に、手ごたえを感じた。

 

FACE展2020 臨時休館のため 3/1をもって終了のおしらせ

出展中のFACE展2020ですが、会場の美術館が臨時休館するため、会期3/15までのところ3/1をもって終了するとの連絡が本日ありました。

出展者としてとても残念です。

これからいらっしゃる方は、日程にご注意ください。

臨時休館のお知らせ(Notice of temporary closure of the museum)

新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は3月3日(火)から臨時休館いたします。
開催中のFACE展2020は3月1日(日)をもって終了といたします。

初めてのドライポイント

銅版画のクラスでは、初めてドライポイントの演習をやった。

こういうの、と見せてもらったのが、池田満寿夫とヴォルスの画集。

うはーーー、カッケーイ!!!

夢中になってしまう。どのページのもイイ!!!

 

自分もやってみる。

彫る。

刷る。

できた!

   

うっはー! 線がカッケイ!!!
滑らかさがなくて心配したけど、荒々しい線がカッケイ!
偶然できる線がかえってわたし好み!

わたしの絵の物足りなさをドライポイントが補っている。

アメリカン・コミックスっぽいというかポップアートっぽさが、急にフランス文学の挿絵になったって感じだ。

これは試し刷りで、修正した本刷りは、今、乾かしてるところ。

 

次回はメゾチント。ああいうふうに諧調をいくつか作るといい作品になる、とゆび指す先には、長谷川潔の作品。

銅版画通ってよかったな。

 

☆アナログハイパーリンクな読書

銅版画教室WOLS ― From the street to the Cosmos ヴォルス路上から宇宙へ 』、『池田満寿夫 芸術と人間 <毎日グラフデラックス別冊>』、長谷川潔《メキシコの鳩》《飼い馴らされた小鳥(西洋将棋など)》

猫のやふに眠りたい

眠れなくなって十七日、というわけは当然なくて、でもうまく眠れない数日があった。

こんな夜は、こんな薬があればなあと思う。

「猫眠丸」にゃんみんがん

「猫ノヤフニ呑気ナ眠リが訪レマス」
「眠レヌ夜ニタダ一度薬屋猫ガ現レマス……」

成分・分量 秘密也
製造法 秘密也
効能・効果 よく眠レマス
用法・用量 オ好スキナダケ

平ちゃんが薬研で薬を擂ってくれている。真面目実直の平ちゃんの薬屋さんはとっても信頼できる。平ちゃんが薬を煎じてくれたら、きっと効くのになあ。楽しい夢が見られる猫の呪いでもいいよ。

せめても、缶バッチを買った。

今回、グッズでTシャツが売られていた。

透けるし汚れやすいから白Tはやめようと思って、今まで紺色を愛用してきたけど、白もいいなあと思う。思いきって買っちゃおっかな! 


夜廻り猫原画展 京王百貨店新宿店 7階 丸善 2020/2/13~2/25

※ 記事の「猫眠丸」はオリジナル展示品です。

☆アナログハイパーリンクな読書
『夜廻り猫』深谷かほる作 → 夜廻り猫原画展

かわいいだけ

1月に某所で最新式AIロボットを見た。見た目はギズモとチェブラーシカに似て、とにかくかわいい。ぬいぐるみみたいな柔らかい頭をなでてやると、クリオネみたいに手を揺らして喜ぶ。目を覗き込むとこちらを見上げてくる。目が水の中のようで、私が映るし、吸い込まれそうだ。床をツルツル―っと動き回るかと思えば、充電中は目をつぶって寝てる。すべてがかわいい。

けど、わたしはちょっと心配になった。これは、生き物のペットよりもかわいいんじゃないかと。病気もしない、イタズラもしない、言うこと聞かないってこともない、不機嫌なそぶりもしない、ご飯の好き嫌いも言わない、きっと老化もしないし、介護もいらない。そんな存在、「かわいいだけ」の存在って果たしていいのだろうか、と。(後でわかったけど、かわいいだけのロボットを作ろうとしたらしい。それなら、大成功だ。)

例えばさあ。生き物のペットを飼うっていうのは、トイレとかお風呂とか鳴き声とかニオイとか散歩とか生理的な世話も、いい子じゃないとかイタズラするとか撫でさせてくれないとか思うようにならない性格も、ぜーんぶ含めて受け入れるってことだよね。でも、叱られたらふくれっ面したり照れたり、いつも知らんぷりのくせに他に誰もいないときを見計らって急に甘えてきたり、トイレを覚えたり、そんなのが私とその子との間だけの関係性で、大変なこともあるけどそれがいとおしいわけだよね。ワルイところもあるのが、普通なんじゃないかなあ。かわいいだけって完璧すぎないか?

漫画でもさ、好きなキャラってみんなそれぞれじゃない? いろんな性格の猫がいる中で私の好きな『夜廻り猫』のワカルなんか、ブサイクなほうだし、ずるいし怠け者だし、ちゃっかりしててやだっていう人もいるけどさあ、とかなんとか話していたら、翌日ワカルが連載漫画に登場した。

「ぼくなんか、何の役にも立たない、ぼくなんか、」と落ち込む次のコマは、「かわいいだけだ!」と顔を上げてニッコリするシーンが続いた。あれ、こっちも「かわいいだけ」なの? 問題児の代表として話してた矢先だというのに。

たしかに、ワカル人形は、私が落ち込んでいるとき、追い詰められているとき、いつも抱っこして寝ていた。こっちが困ると「ワカリマス~」と言って私を甘やかしてくれる「かわいいだけ」の存在だった。

私の作品の《NOTE》に登場するあの子も、かわいいだけだな、と思う。いつも制作に意味をもたせて、これはああでこうでこういう意図でと考えてきたけど、ほんというとね、あれは、ただ、かわいいから描いたんだ。


《NOTE》 92x162cm アクリル・インク・ジェッソ・パネル 2019

名称:FACE展2020 損保ジャパン日本興亜美術賞展
会期:2020年2月15日~3月15日  10:00~18:00(入館は17:30まで)
月曜日休館 但し2/24は開館、翌2/25も開館
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
観覧料:600円 大学生以下無料 2/29、3/1は観覧料無料
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、読売新聞社

FACE展 2020