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芸術鑑賞WS『スイミー』と同じ技法で絵を描こう1/2

損保ジャパン日本興亜美術館「レオ・レオーニ展」ツアーに合わせて、芸術鑑賞WS「『スイミー』と同じ技法で絵を描こう」を実施しました。

最初に絵本の読み聞かせ。

「この絵、どうやって描いたと思う?」よく見てみよう。身近なものでできているよ。

あかいさかなをスチレンを彫って作ろう。スーパーでお魚やお肉が入っているのはスチレンのお皿だよ。鉛筆でギューギュー押すと、へこむよ。

こんぶとわかめはレースペーパーで作ろう。お菓子を並べたりするのに使うよね

じゃあ、レオ・レオニと同じ技法でスイミーのいる海の中を絵を描いてみよう。

かわいいのができた!

目がある子たち

ひれがある子たち

いろんな方向に泳ぐ子たち

みんなで同じほうへ泳いでいく子たち


じゃあ、次は、おうちにあるもので、何か使えそうなものはないかな?

わたしが探したのはこれ。
クリップ、洗濯ばさみ、ペットボトルのふた、ゴーヤの輪切り!
クリップと洗濯ばさみは海の植物、ペットボトルのフタは水の泡、ゴーヤは海の中の岩になったよ。

みんなはどんなもので、どんな絵を描くのかな?
「WS『スイミー』と同じ技法で絵を描こう2/2」に続きます。

 

芸術鑑賞WS『スイミー』と同じ技法で絵を描こう2/2


美術館で『スイミー』の原画を観てきたよ。

子どものための美術館ツアー「レオ・レオーニ展」に行ってきました

秋にワークショップをする予定です

10月に地元の植物園のイベントで子ども向けのワークショップをする企画が進んでいます。

大きなスペースを使う制作は一人ではなかなか企画できないので、こういう機会は本当にありがたい。

場所が植物園なので、参加者に手形で木の葉っぱを描いてもらおうと考えています。描く前に葉っぱ体操なんてどうかなと、ワクワクしながら企画中。

ムナーリみたいに、木のワークショップができそうでうれしい。

 

WSのためのアイデアスケッチ

 

小学生の美術館ツアーとワークショップ企画

小学生の美術館ツアーを企画する。

どこで何をやるのか、会期と場所と内容を調べる。最初はそんなに気もなかったのに、調べているうちに、企画としてはムリかなあ、けどいいなあ、観たくなってきたなあ、ヨシ個人的に行こう!、という展覧会がいっぱいになってしまった。

高畑勲は絶対に行く!と前々から考えていて、今夏、それに加わったのが、松方コレクション、ミュシャ、田名網敬一、萩尾望都、できたらボルタンスキー。わわわ。行けるかなあ。これはあれだ、夏休みの宿題をためちゃうあの感覚だ。あれもこれもと欲張って結局、、、とはしないぞ。

 

実際の企画としては、レオ・レオーニ展にした。WSでモノタイプの技法を取り上げて、充実した内容にして重量級に格上げ。

発表するとかなり反応がいい。レオ・レオニ好き!とかあの『スイミー』?と目を輝かせている。「教科書に載ってた」と言うので、何年生の教科書なの?と聞くと2年生とのこと。やはり教科書に載ると強い。

WS「コーヒー染めで物語の地図を描こう」

コーヒー染めで物語の舞台の地図を作るワークショップを行いました。

はじめに物語の地図を既存の児童文学で例示します。エルマーのぼうけん、くまのプーさん、ハリー・ポッター、ムーミン。みんなも思い出してみて。お話にはシーンがあって、どういうところで物語が進むか舞台ってあるよね。自分の書いた物語の舞台となった場所の地図を作ってみよう。

1)コーヒーを鍋で煮だします。沸騰したコーヒー液に紙を入れて、5分程度煮ると、いい感じに色が染まっています。いい匂いがしてきた! お鍋を使ったりお箸を使ったり、お料理みたい。

2)アイロンをかけたあとは、2度付け。こうするとシミができます。地図の地形になったり、古い秘密の文書っぽくなったり。

3)乾かしている間に、割り箸ペンを作る。鉛筆みたいに削るんだけど、削ったことあるかな? 練習してから、さあチャレンジ。カッターで削るのがちょっとむずかしかったけど、コツをつかんだ後はうまくできた!

4)自分で書いた物語の舞台について、割り箸ペンにインクをつけて紙に地図を描く。割り箸ペンはね、プロの画家も使う技法なんだよ、と話す。同じ技法で描かれた絵を見せると、「あ、このあたり、ガサガサして割り箸ペンっぽい」と絵を観る目も違ってきています。

どうだった?

「コーヒーとか割り箸とか身近なもので工作したのが楽しかった」「なんでコーヒーで染まるんだろうと思った」ふむふむ。理科の実験っぽかったかも。

できた物語の地図

雪うさぎキット

雪が降ったよ。

これは私が作ったちっちゃいうさぎ。

雪の予報を見て、雪うさぎを絵画教室で作ろうと思ったけど、積もるほどじゃなかったから、「雪うさぎキット」をお土産にあげた。明後日雪が降ったらお家で作ってね。

南天の葉と赤いビーズの「雪うさぎキット」南天の実が今年はならなかった。

岩絵具作りの実験

東山魁夷展のための芸術鑑賞WSとして、日本画の絵の具がどのように作られているか、実験しました。

日本画の絵の具は石でできてるんだよ、とマラカイト(孔雀石)の原石を見せます。緑色と縞模様、それに、ホラこの断面を見て、キラキラしてるよね、これが絵をキラキラさせてるんだよ。水で溶けるから絵の具になるんだよ。

と言いながら、実は、この実験、私自身やるのが初めてだったので、果たしてうまくいくかどうか緊張感もありました。わたしもやったことないんだ、と言うと、ちょっとびっくり顔。よくわかんないから、少しずつトライしてみようよ。

最初、普通の石をかなづちで叩いてみる。固い。全然砕けない。マラカイトはかなづちで叩くと、やわらかいのがわかる。細かく砕けて、粉ごなになる。水を入れて混ぜるとすぐに溶けて、きれいな緑色の水が! ちゃんとできてるよ! 膠を使うのはちょっとむずかしいので、かわりに水で溶いたボンドで描いてみました。きれいな緑色が和紙についています。よく見るとちゃんとキラキラしています。

庭に出て金づちでコンコンしたり、色水を作ったり、みんなと一緒にやったり、いつもと違う体全体を使った。終わった後、スカッとした顔をして跳ねながら帰っていくみんなを見ると、楽しさや不思議さがちゃんと伝わったんだなと思って私もうれしくなる。

石から絵の具を作る実験

上から

「マラカイト原石」
「石をかなづちで砕く」
「砕いた状態」
「水を入れると解けて緑色に」
「できた絵の具で和紙に描く」

子どものための美術館鑑賞の大事なコツ

夏の美術館ツアーは、いわさきちひろ展を観に東京ステーションギャラリーへ。

引率者として、楽しいとか勉強になったとかよりも、安全に行って帰ってくることを最大の目標にしている。夏は暑くて気分が悪くなる可能性が一番高い時期。初めて美術館に行くという子もいて少し緊張した。なんにせよ安全第一。

ところで、この企画のことを話すと、実に100人が100人、いいですね〜と本気で言う。そのいいですね〜には、いくつかの意味があるのだろうけど、いずれにせよ、美術館に行くのはいいことだという共通の認識があることは明らかだ。

WSとか子どもガイドもいいけど、美術館のエントランスにちょっと水を飲んだりできるスペースがあればいいのに、といつも思う。

今回は、入館前は東京駅のサウスタワーへ向かうグランルーフで、退館後は東京駅の駅舎前のベンチでおやつタイムをとったけど、雨だと本当に困る。ちょくちょく休憩を取って体力回復することが美術館鑑賞を成功させる意外なコツだったりするのに。

それで保護者にこう言う「美術館は運動会だと思ってください!」だから足元はスニーカー。

芸術鑑賞レッスン いわさきちひろとの出会い「ちひろの技法で絵を描こう」

主宰する絵画教室で、今度いわさきちひろの美術展を観に行くので、その事前レッスンを実施しました。

まず画集でちひろの絵を鑑賞。ちひろはね、書道も習ってたんだよ、それで絵の描き方に書道の方法を持ちこんだんだ。

にじみ効果のあるたらしこみの方法を解説する。

ほら この絵のここのところ見て!この方法を使って描いてるよ。みんなもおんなじようにやってみよう。

きれいなのができた! あまりたくさんの色を使わないのがコツだよ。それと紙を動かしすぎちゃうと混ざって1色になっちゃうよ。

だいたいわかったら、次は女の子の髪の毛を同じ技法で描いてみようか。ちひろは子どもの絵を9000枚以上描いたよ。

 

 


それで私が描いた絵。にじんでいい感じだ。

教室では私も一緒に描いてる。これがお手本っていうんじゃなくて、ただ一緒に描く。髪の毛が乾いたら赤い髪飾りも描くんだーとか言いながら、そんなふうに楽しんでいるのを見せるのも指導だと思って。

次回は、海の絵を描こうかな。

ちひろについて私が明確に自分で選んだと思うのは、『赤い蝋燭と人魚』だ。それと『絵のない絵本』。思い出すだけで胸が締め付けられる。

その後、大人になって読んだ「靴を買ってあげましょうか」と言った話しは、まさに恋に落ちる瞬間、映画に出てきてもいいぐらいいいセリフだなあと思う。たまにつぶやく。ベタな表現だけど、キュンとする。

☆アナログハイパーリンクな読書 いわさきちひろ →『赤い蝋燭と人魚』小川未明 『絵のない絵本』アンデルセン

WSの試験的実施

今年9月の川口アトリアの展示のために、試験的に小学生向けWSを実施した。

思った以上にうまく進行でき、目的や意図も伝わり、小学生からの意見もいいものが得られた。実際にできたものが何かではなく、プロセスに面白さを感じてくれていた。いけそうだという感触を持つ。気分がいい。

みんなは慣れてるから意見言ったりできるけど、慣れてないと難しいかな、今度知らない子にもやってみようと思ってるんだけど、意見はいいか作るだけで、と言ってみる。

「いや! そうやっていろいろ言うのが面白いんだよ!」強く答えが返ってくる。

一つ作って、次はもっとここを工夫して、こういうタイプのも思いついたからやってみて、これがいいなと思ったからこう作った!!

そういうプロセス、制作そのものが面白い、というのがWSという形態の芸術活動なんだよ、と私は言う。作る喜び、発見していく喜びだよ、と。

とはいえもちろんでき上がった成果物も面白いとみんな言っていた。これはいけそうじゃないか?!

WS「鏡に自分の顔を描こう」鏡の中に誰かがいて、逆に見られるとどんな気持ち?

 

実際の展示風景


名称:第7回 新鋭作家展 二次審査
スタジオでは一次審査の通過者(入選者)による二次審査の作品を公開します。未来を担うアーティストたちの作品プレゼンテーションをどうぞご覧ください。(審査過程は公開されません)

展覧会期:2017年9月9日(火)~24日(日) 月曜日休館 (18日は開館、19日は休館)開館時間:10:00~18:00 土曜は20:00まで開館(入館は閉館の30分前まで)月曜休館
観覧料無料
主催:川口市教育委員会
企画:川口市立アートギャラリー・アトリア
場所:川口市立アートギャラリー・アトリア JR京浜東北線川口駅東口 徒歩8分
〒332-0033 埼玉県川口市並木元町1-76 TEL:048-253-0222
参加作家:一次審査通過者(入選者)
河村るみ/原口比奈子/村山加奈恵/力石咲/津田隆志/ユアサエボシ/飯沢康輔/小宮太郎/うしお/スクリプカリウ落合安奈(受付順)

川口アトリア http://www.atlia.jp/exhibition/#ex20170909 より抜粋

小学生の美術館ツアーで草間彌生展へ

主宰する絵画教室で、国立新美術館へ草間彌生展に引率してきました。

これまで40回以上実施してきたツアーですが、一番の混雑、入場に30分以上並びました。でも館内を3周もし十分観られました。

真っ白の部屋にシールを貼って水玉の部屋にする作品にも参加しました。もう会期も終了間際で、ご覧の通り白い部分はほとんどなくなってましたがね!