岩絵具作りの実験

東山魁夷展のための芸術鑑賞WSとして、日本画の絵の具がどのように作られているか、実験しました。

日本画の絵の具は石でできてるんだよ、とマラカイト(孔雀石)の原石を見せます。緑色と縞模様、それに、ホラこの断面を見て、キラキラしてるよね、これが絵をキラキラさせてるんだよ。水で溶けるから絵の具になるんだよ。

と言いながら、実は、この実験、私自身やるのが初めてだったので、果たしてうまくいくかどうか緊張感もありました。わたしもやったことないんだ、と言うと、ちょっとびっくり顔。よくわかんないから、少しずつトライしてみようよ。

最初、普通の石をかなづちで叩いてみる。固い。全然砕けない。マラカイトはかなづちで叩くと、やわらかいのがわかる。細かく砕けて、粉ごなになる。水を入れて混ぜるとすぐに溶けて、きれいな緑色の水が! ちゃんとできてるよ! 膠を使うのはちょっとむずかしいので、かわりに水で溶いたボンドで描いてみました。きれいな緑色が和紙についています。よく見るとちゃんとキラキラしています。

庭に出て金づちでコンコンしたり、色水を作ったり、みんなと一緒にやったり、いつもと違う体全体を使った。終わった後、スカッとした顔をして跳ねながら帰っていくみんなを見ると、楽しさや不思議さがちゃんと伝わったんだなと思って私もうれしくなる。

石から絵の具を作る実験

上から

「マラカイト原石」
「石をかなづちで砕く」
「砕いた状態」
「水を入れると解けて緑色に」
「できた絵の具で和紙に描く」