2017/08/27

入選記念に

もう十年前になるが、2008年に初めて公募展というものに応募して入選した時に、記念にとある人からマリメッコのファブリックをいただいた。「真夏の魔法」という名前のその布をタペストリーにしてアトリエに飾ると、お盆時期の暑かったその展覧会のことが鮮やかに思い出される。

2013年に初めて賞をもらった時は、喜び以上に受賞者展へのプレッシャーが大きく、展示の参考にしようと思いつめた顔で現代美術のギャラリーをうろついていた。偶然広尾のギャラリーでこれはという展示を観た後、気分が高揚したのか、ギャラリーそばのアンティーク店の店頭に出ていたティセットとコーヒーフィルターのドリッパーを文字通りポンっと買った。そのティセットでお茶をいれながら展覧会用の制作をした。

それ以来入選のたびに、普段は買えないような特別の陶器を買っている。

でも、あるとき一次審査に通った際に偶然だったが審査員のうちの1人のデザインのカップアンドソーサーを買って最終審査で落選し、しばらくはそれで苦いコーヒーを飲むことになった。記憶とモノは結びつくから、そういった現世利益みたいなのはモノに対しても失礼だなと思った。いい気持ちでいいと思ったものを買わなくちゃな。

それでしばらく買っていなかった。昨年は六花亭のオリジナルカップを買おうかと思ったが、結果が悪かったらと心配でお開きまではと思っているうちに帰ってきてしまった。

今日、作家のKさんに入選の話をしたらすごいねと素直に喜んでくれた。うん、まあ、でも今度のは2次審査なんだよ、と思ったけど、そうだよ、これはいいことなんだと思い直した。

それでうれしくなって、今日買ったイッタラのお皿とマグカップ「タイカ(フィンランド語で魔法)」。自然界に魔法のような驚きと美が溢れていることを思い出させ、入選を祝ってくれている。


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第7回 新鋭作家展 二次審査

スタジオでは一次審査の通過者(入選者)による二次審査の作品を公開します。未来を担うアーティストたちの作品プレゼンテーションをどうぞご覧ください。(審査過程は公開されません)

展覧会期:2017年9月9日(土)~24日(日) 月曜日休館 (18日は開館、19日は休館)

開館時間:10:00~18:00 土曜は~20:00

観覧料:無料

主催:川口市教育委員会

企画:川口市立アートギャラリー・アトリア

場所:川口市立アートギャラリー・アトリア

〒332-0033 埼玉県川口市並木元町1-76 TEL:048-253-0222 川口駅東口 徒歩8分

参加作家:一次審査通過者(入選者)

河村るみ/原口比奈子/村山加奈恵/力石咲/津田隆志/ユアサエボシ/飯沢康輔/小宮太郎/うしお/スクリプカリウ落合安奈(受付順)
http://www.atlia.jp/exhibition/#ex20170909