2016/08/31

Wの偶然

こないだ「ライブラリー展」に出展したのだけど、知り合いはまったくいなくて様子もわからず不安だった。
過去の出展者リストを調べるうちに知り合いの作家のOさんの名前を発見し、
それほど親しくないが思い切ってメールしてみることにした。
主催者はどういう人? 出展者は常連さんが多いのかな? どういう作品が出展されてた?
あれこれ気を揉んでいたが、気楽に出したら、と言われて、そうだなと思って出展することにした。
ついでに本の話になって、若林奮展の話になった。偶然にもわたしも彼女も行ったのだった。
なんだか急に仲良くなった気がした。

懇親会の前にギャラリーに寄ると、たくさん作家が来ていた。
わたしは主催者のSさんに挨拶したが、
「あなたの作品について話していたところだったんです」と紹介されたのが
作家のWさんだった。
正直びっくりした。
出展者160人のうち知り合いは誰もいなかったが、
SさんとWさんは名前だけ知っていて、
絶対に話しかけようと思っていたその2人だったから。

話しているうちに同じ若林展のトークイベントに偶然3人とも居合わせたということがわかった。
どのあたりの席にいたとかいう話で3人でわぁわぁとても盛り上がった。
まったく知らない同士だったが、前からの知人のような気がした。
それは吉増剛三のトークで、いつも読んでる「みすず」に連載しているし、伊藤 比呂美も言っていたし、声にも興味があった。
キュレータのYさんから「興味があるかと思って」とチケットをいただいた吉増剛三展「声のマ」にも行った。
もちろん3人ともそっちにも行っていて、その話にもなった。
わたしはこの偶然に後押しされて、急遽「声の夜」にも出演したいと申し出た。
(しかも、3人とも秋に北海道に行く予定があるということまで一緒だった!)

そういえば、この展覧会のことを知ったのも、若林奮の長女若林砂絵子の展示を観に
行った多摩美の美術館だった。
その展示はやはりYさんがいいと言っていたから行ってみたのだった。
若林展は作家のIさんが言っていたから行った。

大学のゼミの先生が歌人だと話したら、Sさんは以前、短歌をやっていたという話になり、
「吉増さんは前に政経で教えてたよ、自分は多摩美で教わったんだ」という話にもなり、
わたしは自分を構成する断片をいつもより多く出せた気がした。

うれしい偶然がたくさん重なった展覧会で、もっとこの偶然に興奮気味だったんだけど、うまく再現できない。

やはりわたしは本が好きだなとしみじみ思った展覧会で、出展してよかったなと思った。
搬出の帰りにWさんとリンツのお店に寄り、ずっと話をしながら渋谷まで二人で歩いた。

さらにまた偶然があったんだけど、その話はまた後日。