モランディは須賀さんのための絵

最も好きな作家の一人、須賀敦子の本の表紙!と思ってモランディ展に行く。
気品があって、静謐で、強い信念がある。
時間をかけて日常にひそむ本質を繰り返しすくいあげるまなざしには、祈りを感じる。
モランディのことなのか須賀さんのことなのかわからないほど、両者の作品は響きあっている。
生涯ボローニャで過ごしたモランディの生き方は、トリエステの書店の店主でありつづけた詩人のサバとも重なる。
本の表紙をモランディにしたのは、須賀敦子の本質を深くとらえた人だろうと思う。

東京ステーションギャラリーから見下ろす丸の内北口の美しい床。
ローマのパンテオンを見上げたよう。円や多角形といった求心性のある建築に惹かれる。

☆本のリレー 須賀敦子→モランディ→サバ
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わたしが大きな衝撃を受けている様子を見た作家のTさんが「沁み込むような薬となる本や芸術に触れて、どうか自分自身となってください。」と言ったので、さっそく行った展覧会。