土曜の夜、パーティに行った。
一人で、初めての場所で、誰も知り合いはいなくて、本当に心細くて、雨も降ってきて、行きたくないなと思ったけど、よくない感じって言ってた人もいたんだけど、と妹に相談したら、行ってみたら?実際に行ってみないとわかんないよ、と励まされ、結局行った。入口がよく見える場所で5分ほど、どういう人たちが入っていくのか様子を見ていた。コートを預けているのだけは外からも見えた。お友達同士二人連れで入っていく人が多いみたいだった。わたしのような一人はいないのか?
パーティは本当に難しい。村上春樹がパーティの振る舞いについて言っている。品のいい老婦人が会場の片隅で、「それでね、村上さん、」と言いながら、カンガルーの飼いかたを静かに話してくれるようなパーティだったら行きたいけどね、と言っていたのを思い出した。
外国人が多いパーティで、やはり思い出したのは、外国語をペラペラしゃべる人にロクな人はいない、別に話を聞いてにこやかにうなづいているのでもいい、無口な人と思われるだけだ、というようなことを春樹さんが言っていたことだ。
そんなことを思って自分を励まして行った。
このところつきあっている感じじゃない人たちの集まりで、いつもとは違う返事、反応で、かえって気が楽だった。話し込む、というより、少し話してまた別の人と話して、二人で話してる輪の中に気軽に入ってもいい、こんな内容のことを話してる、他の人のやり方を見ていると、すごし方もわかってくる。
それにしても、一人で初めて来たという人ばかり。とても不安だった、と口々にみんなは言っていて、二人でいるから、知り合い?と聞くと、さっきここで会った、なあんんだ、そうか、そうだよな、知ってる人と話してもしょうがないよな、知らない人と話したいからパーティって来るわけだよな、と思った。パーティのテーマには詳しくないんだけどみんなの様子を見てるだけでもいい、雰囲気だけでも浸りたいと思って来ただけなんだ、前にやってたんだけどまた始めたいと思って、私も私も! みんな一人でがんばってるなと思った。楽しむことに期待していなかったせいか、ほんのちょっとのことがあるだけで大きく楽しく思えて、トボトボと静かにコーフンしながら帰った。
夜は、パーティの続きの夢を見た。
☆今日のアナログハイパーリンクな読書
パーティ→村上春樹 本の題名は忘れた。