須賀敦子展の講演会が売り切れに

逗子駅で須賀敦子展のポスターを見て、「ああ、やるんだ」などと思っていたが、手紙が新たに見つかったというニュースに接し、調べてみたら松家仁之の講演会があるという。ぜひ!と思ってローソンにチケットを買いに行ったら、すんでのところで完売に。とてもがっかりした。自分のぼんやりと迷いに腹が立つ。でも展覧会には行こうと思う。松家仁之は『考える人』の村上春樹へのロングインタビューが大変よかった。そこをぜひ聞いてほしい、というところをちゃんと聞いていて、ああ、この人は村上春樹の本をずいぶん深く読み込んでいるんだなぁと思った。退職と思ったら小説が出た。アスプルンドとか吉村とかジェラシーを感じた。

話は変わるが、植田実はわたしが心から尊敬する方なんだけど、以前、植田の個展のギャラリートークとして大竹昭子との対談が企画された。彼女のことは何一つも知らなかったが、イベントに備えて、つまり植田の話がちゃんと理解できないとまずいので予習しなくちゃと思って代表作を全て読み、その中にはもちろん須賀3部作もあった。こういう周辺のものはあまりなぁと思って敬遠していたのだが、これも機会だと思って手に取ったら、とても良かったのだった。食わず嫌いはよくないと思ったことだった。なお、予習はとても役に立って当日は『アスファルトの犬』の編集当時の話や『この写真がすごい』の話が出たし、『眼の狩人』を読んだことで後に写真関係の人とも少しは話しができるようになり大変よいことだった。そのとき、大竹昭子のカタリココのことを聞き、森岡書店にはじめて行ってみたりした。矢萩多聞がその装丁のときの話を本で書いていたので、『ことばのポトラック』を読んだ。

☆今日のアナログハイパーリンクな読書
須賀敦子→大竹昭子『須賀敦子のミラノ』『須賀敦子のヴェネツィア』『須賀敦子のローマ』『アスファルトの犬―臭覚的都市探険』←植田実 すまい学体系『真夜中の家-絵本空間論』
須賀敦子→松家仁之『火山のふもとで』「考える人 村上春樹ロングインタビュー」→湯川豊 村上春樹インタビュー@京大
植田実→大竹昭子『ことばのポトラック』←矢萩多聞『偶然の装丁家』